『紅葉狩り』とは?正しい読み方と意味を知ってますか?
秋の行楽シーズンになると、紅葉狩りという言葉を耳にする機会が増えると思います。
この『紅葉狩り』という言葉ですが、漢字を見たときに正しく読む事が出来ますか?
紅葉という漢字は、ぱっと見て2つの読み方が出来るのでどっちが正しい読み方なのだろう、、、、と迷う方も多いのではないかと思います。
また、正しく読めたとしても、この言葉の意味はよく分からないという方も多いのではないかと思います。
そして、テレビや雑誌で頻繁に使われている言葉なのでなんとなくイメージは出来るのではないかと思いますが、正しい意味までは理解されていないのではないでしょうか?
そこで今回は、紅葉狩りの正しい読み方と意味についてご説明していきます。
紅葉狩りはどう読むか?
紅葉には、【こうよう】と【もみじ】の2通りの読み方が出来ます。
この2つを見てすぐに気づく方は多いと思います。
『紅葉狩り』の正しい読み方は、【もみじがり】です。
先ほど紅葉には、こうようともみじの読み方が2つあると言いました。
「こうよう」というのは、草木が色づいていく変化や色づいた状態を表して、「もみじ」の場合だと色づいた葉っぱを指すのです。
読み方は2つあるのですが、それぞれの持っている意味合いが違うのです。
まず、この点だけでも「へー」という声が聞こえてきそうですね(笑)。
紅葉狩りの意味
紅葉狩りというのは、秋に深まった山々の紅葉を観賞しに行くことを意味しています。
紅葉というと楓(かえで)の木が思い浮かばれますが、実は紅葉狩りで指すのは楓の木の葉っぱである「もみじ」だけではありません。
紅葉狩りのもみじは、秋になると赤や黄色などに色付く葉全体、いわゆる色付く植物全般を指し示す言葉として使われています。
ですので、秋の紅葉狩りというのは、山々の木々の色の変化をしている植物の観賞という大きなもの指しているのです。
紅葉がきれいに映える時期は各地で多少のずれはありますが、早い地域だと9月下旬頃から葉っぱが色づき始め、遅くても11月下旬あたりには紅葉のピークを迎えます。
まさに、秋のシーズンが紅葉の見頃となりますので、是非紅葉の観光スポットへ足を運んでみてくださいね。
特に、昼と夜の気温差が大きいときれいに色づくので、紅葉の名所と呼ばれる場所は昼と夜の気温差が大きい傾向があります。
なぜ狩りという言葉が使われているの?
紅葉を楽しむのに、なぜ狩りという言葉が使われているか不思議に思いませんか?
本来狩りというと、動物や獣などを捕まえるという意味としてしか使われていませんでした。
実際狩りと聞くと、多くの人は動物を狩るというイメージが強いかと思います。
しかし、動物を狩るのと、植物を見るとでは大きく意味合いの違いがあり、なぜ紅葉狩りというようになったのか気になりますよね。
実は、『紅葉狩り』に狩りという言葉が使われた背景には、2つの諸説が出てきます。
まず、1つ目の諸説は、平安貴族が大きく関わってきます。
昔、狩猟をしない平安貴族が現れました。かれらは、自然を愛でることを狩りという言葉を使って表現していました。
狩りをしなくても貴族が紅葉を観に行くためには、狩りをする人と同じように山や渓谷へ出かけなくてはならず、足場の悪い中をわざわざ出かけて労力をかけて楽しんでいたことから、狩りという言葉を使うようになったそうです。
ちなみに、秋の紅葉狩りだけでなく、昔は桜が咲いてからするお花見のことも桜狩りと呼んでいて、現代のお花見のような形で楽しまれていました。
現在では、狩りという言葉は一つの意味だけでなく大きく拡大していき、獣や動物だけでなく植物や果物など眺めたり、実際に手にしたりするときに使われるようなりました。
また、他にもう1つ諸説があります。
実は、昔、紅葉姫という「鬼女」の存在がありました。
長野県の戸隠山に住んでいた紅葉姫という鬼女を狩るという話があり、そこから紅葉狩りへとつながりを持ったとも言われています。
ちなみに、この紅葉姫は、室町時代から江戸時代にかけての伝説を元にした「紅葉狩」という題名の能や浄瑠璃・歌舞伎があり、その関連性は高いようです。
秋の季節になるとよく使われる『紅葉狩り』という言葉ですが、こうやって意味や由来が分かるとまた行く楽しみが増えますよね。
今まで間違えて読んでいた方は、この機会に正しい読み方に直してくださいね。