啓蟄とは?どんな意味?また、どんな日で何をする日なの?
啓蟄(けいちつ)という言葉をご存じでしょうか?
あまり聞き慣れない言葉ですし、漢字を見ても読めないという方も多いのではないでしょうか?
そして、この啓蟄とは何を意味しているのでしょうか?
また、どんな日なのでしょうか?
なんだかだんだんと気になってきますよね。
昔からの伝統行事なので、なくならないように継続していってほしい行事でもあります。
そこで今回は、啓蟄とは一体どんな意味を持っていて、何を行う日なのか調べてみました。
啓蟄とは?
啓蟄と漢字で書くと、とても難しく感じて、しかもなんて読むの?と思ってしまいますが、読み方は「けいちつ」と読みます。
『啓』は『ひらく』、『蟄』は、『(穴に)こもる』という意味があり、この2つの意味から、動物や虫などが冬眠などの為に穴にこもる意味があります。
そして、冬眠していた虫たちが、春の訪れとともに冬眠を終えて穴から出て土の上に戻り動きはじめるという意味があります。
またこの頃に、雷が鳴ることがありますが、この雷は『虫だしの雷』と言われていて、虫たちに音で春が来たと言うことを知らせているとも言われています。
驚蟄(きょうちつ)とも言うんです。
啓蟄は驚蟄とも呼ばれているんです。
なぜ2つも呼び名があるかというと、中国に関係があるのです。
啓蟄とは二十四節気の中の1つです。
二十四節気とは、太陰歴を使用していた時代に、季節を表すものとして使われていたものです。
一年を二十四に等分し、その区切りと区切られた期間とにつけられた名前です。
現在でも季節の節目を示す言葉として、使われています。
この二十四節気は、もともと中国から伝わってきたものです。
中国では、身分の高い人が亡くなった後に、称号を贈る習慣がありました。
その称号が『啓』だったのです。
いくら亡くなった後とはいえ、同じ漢字を使うことは恐れ多いと言うことで、音が似ている『驚』を使用し『驚蟄』となったのです。
その後、中国では何回か啓蟄に戻りましたが、結局今では驚蟄に落ち着いているそうです。
中国の影響もありましたが、日本では啓蟄のままです。
二十四節気はの日本と中国の名称が一緒なのですが、唯一異なっているのは、この『啓蟄』だけで2つの呼び方があるのです。
今年の啓蟄の日はいつ?
2017年の啓蟄の日は3月5日です。
毎年、3月5日か3月6日のどちらかが啓蟄の日です。
日にちが定まっていないのは、暦の関係上仕方がない事なのです。
参考程度までに来年以降の啓蟄の日をご紹介しておきます。
2018年・2019年は3月6日
2020年~2022年は3月5日
2023年は3月6日
2024年・2025年は3月5日
このようになっています。
その年になったら、再度確認してみてくださいね。
啓蟄の日には何をする?
啓蟄の日は主に2つのことをするそうです。
- 雛人形を片付ける
- 菰(こも)はずし
【雛人形を片付ける】
なぜ雛人形を片付けるのかは、はっきりとした根拠はないそうです。
しかし、3月3日がひな祭りで、終わった後に片付けることを考えると、丁度3月5日か6日の啓蟄の日がタイミング的にも良いだろうと言うことで広まっていったそうです。
雛人形を片付ける日でもありますが、注意しなくてはいけないこともあります。
それは、啓蟄の日の天気です。
雛人形を片付ける時に重要なのは空気の澄んだ晴れた日なのです。
雛人形の性質上、湿気に弱く、ジメジメした状態でしまってしまうとカビや傷みの原因になってしまいます。
毎年飾る大事な雛人形なので、飾る時同様にしまうときも注意しましょう。
万が一、啓蟄の日が雨だった場合には、晴れた日に日を改めて行いましょう。
【菰はずし】
菰はずしとは、冬の間にマツカレハという害虫などから、木を守るために幹に巻き付けていた藁でできた菰を外すことです。
実際に害虫から守れるというと一概にそうとも言えないようですが、冬の風物詩として行われている所も多いようです。
啓蟄は春を訪れを表す日でもあるので、この日に一斉に外す習慣があるそうです。