国土交通省が雪道のチェーン規制を発表したが、実際の場所はどこで、その内容は?
マスコミやテレビなどで国土交通省が雪道でのチェーン規制を発表したという報道がされて、丁度季節が冬にさしかかる頃なので、話題として急に浮かび上がって来ています。
この国土交通省が出したチェーン規制ですが、実際に毎年雪道を走っているドライバーなどからは賛否の声が上がっているようです。
普段から雪道を走っているドライバーの方は、規制が出た以上は場所をしっかり把握しなくてはなりませんし、雪道をあまり走らない方でもどこの場所でチェーン規制がされたかということは、頭の片隅には入れておく必要があります。
ただ、この話題に関しては、一般の方々が規制に関して正しく認識していないので騒がれているという部分が大きく、正しく認識すればそれほど全国的に大きな関心を呼ぶほどの重大な規制ではない、と分かるはずです。
そこで今回は、国土交通省が雪道のチェーン規制をだした場所や内容など正しい情報をお伝えしていきます。
そもそもチェーン規制とは
もともと冬になると、雪道ではチェーン規制という名目の元に、今までも行われているものでした。
ただ、規制自体は意外と緩いもので、高速道路や一般道においての降雪時にノーマルタイヤ(いわゆる夏タイヤ)を装着している車は、チェーンをするかスタッドレスタイヤに履き替えなければ、走行は出来ないというものでした。
チェーン規制と言っても、前述で話したとおり、スタッドレスを履いていればチェーンを装着しなくても通行することが可能でした。
そして、この規制は各都道府県の管轄地域の警察本部が決定しているので、地域差があり非常に曖昧な部分も多く、チェーン規制という表示ではなく、『チェーン装着必要・滑り止め用意など』言い方も様々でした。
このような規制の方法が従来までのチェーン規制でした。
国土交通省による雪道のチェーン規制とは
現状の曖昧なチェーン規制を全国的で統一させるために発表されたのが、今回の国土交通省による雪道のチェーン規制です。
国土交通省から出されているので、じきに道路交通法が改正されて必ず義務化になります。
上記で説明している通り、今までのチェーン規制はスタッドレスタイヤを履いていれば走行可能でした。
しかし、新たに出されたチェーン規制は全ての車においてチェーン規制なので、スタッドレスを履いていてもその上にチェーンを履かなくてはなりません。
2018年11月15日に発表されて、同年12月上旬にも義務化される予定です。急に決まった印象が強く、よって戸惑いの声も多いのが現実です。
しかし、政府としては年々異常気象による災害が各地で増えていて、予想外の大雪となる地域が多くて道路で立ち往生が起こって渋滞が発生したり、そのまま雪が降り続いていたりすると、車を救出するまでに相当な時間もかかるため、その解決策としてチェーン規制の義務化に踏み切ったようです。
もちろん、義務化になるのでチェーン規制があるところでは、チェーンを使用せずに道路を走ると罰則もあります。
今のところ罰則は、道路法に基づいて6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金が科されるようです。
免許の点数ももちろん減点となりますが、こちらは、まだ現時点では改正前なので詳しいことは判明していません。
とにかく、すでに季節は冬なので、北海道や東北など雪国では雪も降り始めています。
チェーン規制がどの区域に決定するかは分からないですが、雪国を運転する場合には、チェーンは必須ということになるので注意する必要があります。
チェーン規制はどこで行われる?
この規制が急に決まったということもあって、実はまだ詳しいことは決まっていないようです。
予定では、過去に雪で立ち往生が起きた道路や急な坂がある道路などの約20区間を2018年の11月下旬あたりから、3月末までに順次指定されていくようです。
ちなみに、この約20区間は現在選定中のようですが、一部情報によりますと、2月に大規模な立ち往生が発生した福井県内の国道8号や並行する北陸自動車道の一部などが先行して指定となる予定との事です。
先駆けの20区間が決まった後は、2019年以降も順次場所を拡大していって最大で約200区間に広げる予定となっているとの事です。
今まで規制されていなかった道路で規制されれば、当然ですが普段利用する頻度の高いドライバーからは苦情が殺到するとは思います。
ただ、近年の異常気象で毎年過去に前例のない天候災害が発生しています。もちろん冬の雪だけではないのですが…。
ここ何年かは冬の時期に、大雪が原因で道路が通れなくなって何日も道路に立ち往生というニュースが世間を騒がせています。
まだまだ雪道に慣れていないドライバーも多いのですから、より安全な方法で規制をしていくという流れは良いと私は思います。
政府主体で規制しなければ、一般の方々がチェーンを自主的に装備するなんてことは考えられませんからね。