ヒアリが好む場所はどこ?他のアリとの見分け方は?
先日、神戸など関西地方で「ヒアリ」が発見されたという報道を聞いた人も多いのではないでしょうか?
しかし、ヒアリというアリの名前を聞くのは大半の人が初めてだったと思いますし、私たちにとっては実際は謎が多いアリですよね。
ニュースでも取り上げられていたので、ヒアリは猛毒をもっていて危険な生物だということは理解した方も多いと思います。
でも、それだけの情報では、危険を回避することはできません。
他のアリとの見分け方や、好む場所などの特徴を知っておかなければ、いざというときに対処することが出来ないので、もう少し詳しく知っておく必要があります。
折角注目されている時なので、今のうちにヒアリの知識を学んで知っておきましょう。
そこで、今回はヒアリの特徴や他のアリとの見分け方、好む場所などご説明していきます。
ヒアリってどんなアリ?他のアリと違うの?
ヒアリというのは、別名、『アカヒアリ』と言われるアリで、漢字でかくと『火蟻』とかきます。
もともと南米の方に生息しているアリで、日本には生息はしていません。
輸入の際に使うコンテナなどに住み着いたものが、そのまま持ち込まれた可能性が高く、諸外国でも確認されているケースが増えています。
アメリカでは1930年ごろ確認されており、近年ではオーストラリアやマレーシア、台湾、中国など環太平洋地域でヒアリが確認されて生息地域が拡大していていました。
ヒアリの特徴
ヒアリは体長2,5mm~6mm前後です。
色は全体的に赤茶がかっていて、腹部は赤黒いのが特徴です。
普段、私たちがみるアリは黒っぽく見えるので、色の違いははっきり分かると思います。
ただ大きさに関しては、小さいものであれば普通のアリと見分けがつきにくいかもしれません。
そして、他のアリと大きく違うのは、猛毒を持っていることです。
性格が非常に荒く攻撃的で、刺すときにはお尻にある毒針で何回もしつこく刺します。
スズメバチの毒と似たような成分の毒を持ち、刺されると激痛を起こし患部が腫れたりして、最悪の場合はアナフィラキシーショックによって命の危険があります。
南米などでは、年間に1000人以上も刺される被害があり、そのうち100人程度はショック症状を起こして命を落としています。
このように危険な生物なので、危険な外来生物の認定がされています。
ヒアリが好む場所
ヒアリもまた、普通のアリと同様に基本的には土の中に巣を作ります。
ただその巣には特徴があり、土をドーム型に盛り付けて作る蟻塚という巣です。
蟻塚の大きさは、直径で20~60㎝、高さは15~50㎝ぐらいにもなるそうです。
日本にいるアリは、今のところ蟻塚を作ることはないとされているので、土が盛り上がった蟻塚があれば要注意です。
また、土だけではなくコンクリートやアスファルトの欠けている部分や湿った場所を好むため、川岸や池などの近くにも巣を作ることがあるそうです。
土以外の部分に巣を作ると、盛り土をしていないので発見するはやや困難になるでしょう。
そして、驚くことに巣の中にはものすごい数のヒアリが生息しています。
普通のアリは女王アリが1匹なのに対し、ヒアリは複数いるので繁殖が激しく、巣の中に100匹以上いるということも珍しくないようです。
ヒアリを発見した場合
ヒアリを発見した場合には、必ず通報しましょう。
通報先は、お住いの自治体や、環境省の地方環境事務局へ連絡しましょう。
ヒアリのようなアリを発見した時にはむやみに触ったり、巣をいじることはしない方が良いですが、対処法としてはアリ専用の殺虫剤で駆除できるようです。
ただ表面上だけのことが多く、巣の中にまで浸透しないことがほとんどなので、素人判断で行うよりもプロに駆除してもらう方が、安心で将来的に安全です。
蟻塚を見つけたり、それとなく怪しいアリを見つけたら、必ず連絡して相談をしてみましょう。
また、ちいさなお子様やペットなどは、普通のアリ同様にさわったり、いたづらをしてしまう可能性もありますので、公園で遊んでいる時や散歩の時には大人や飼い主が注意して見てあげましょう。