やけど虫に刺されるとどんな症状になる?薬は何が効くの?
火傷した覚えがないのに、火傷のような水ぶくれやミミズ腫れなどの症状が皮膚に現れるという事が最近増えているようです。
そして、その症状を引き起こす原因になっているのが、やけど虫の仕業との事。
みなさんは、この「やけど虫」という虫をご存知でしょうか?
そんなにメジャーな虫ではないと思いますが、近年日本に増えてきているようです。
ちょっと見た感じでは、やけど虫による症状とは気づきにくいですが、症状が出てしまったら薬などで早めに緩和していくしかありません。
しかし、やけど虫に刺されて症状が出た時には、なんの薬を塗ったり飲んだりすればいいのか分かりませんよね。
そこで今回は、やけど虫の症状や効果のある薬などをご紹介していきます。
やけど虫に刺されたときの症状
症状をお話する前に少し説明しますが、実はやけど虫自体は人間に対して噛んだり、刺したり、ということはしません。
刺されるというよりは、虫の体に触ってしまったときに症状がでます。
もう少し詳しく説明すると、やけど虫にはペデリンという有毒物質を体内に持っており、このペデリンに触れてしまうことで火傷のような症状が現れます。
例えば、やけど虫を潰してしまったりすれば、ペデリンも一緒に出てきてしまいますし、やけど虫を払ったりするときなど、虫が危害を加えられると判断してペデリンを放出するので、それに人間が気づかずに触ってしまうということで症状が起こります。
ペデリンが出ているかというのは、人間の目では確認することが出来ませんし、そもそもやけど虫自体が小さいので、知らないうちに患部に症状が出ていたなんてことがほとんどです。
ちなみに、やけど虫はメス、オスに関係なくペデリンを持っています。
虫の種類によっては、片方だけが毒をもっていたり、刺したりということがありますが、やけど虫はどちらとも毒性があるので見つけてもむやみに触ったりすることは止めた方が良いでしょう。
症状
やけど虫の名の通り、火傷をしたときに極めて似た症状が出ます。
線状皮膚炎といって、体液が皮膚についた場所に症状がでます。
皮膚症状としては、水ぶくれやミミズ腫れのようになって、痛みや痒みがでます。
大体症状が出現するのは、体液に触れてから早くて数時間後、遅くとも半日以内には症状が出ると言われています。
また、皮膚だけでなく注意して欲しいのが目です。
体液が付いてしまった事に気づかないで目を擦ってしまったりすると、目の中に激痛が起こり、角膜炎や結膜炎などをおこす可能性があります。
気づかないということもありますが、どんな虫でも触ってしまった可能性がある時には、速やかに手を洗うのがいいでしょう。
どんな薬が効果的?
やけど虫に刺された場合、ステロイド軟膏が有効的です。
市販されている薬にも、ステロイド入りの軟膏があります。
また、ステロイド薬に抵抗がある場合は、ステロイドが入っていない虫刺され用の薬やオロナイン軟膏なども有効的でしょう。
市販薬を購入する場合、種類によっては薬剤師の説明が必要なものもあるので、市販薬を購入する際には店頭で確認してみてくださいね。
市販薬も正しく使えば、5日以内には治ることがほとんどなのですが、稀に症状が悪化することもあります。
使い始めて3日ぐらい経っても症状が改善しなかったり、もともとの症状がひどいような場合は、市販薬を塗ることで悪化してしまうこともあります。
そういったこともあるので、出来れば市販薬はあくまでも補助的な対処法と考えて、症状が出ている場合は皮膚科へ早めに受診するほうが安心で安全でしょう。
やけど虫からの被害を受けないために
そこで、やけど虫の被害を受けないために出来る対策を少しご紹介していきます。
<屋外の場合>
①防虫スプレーを使う
②出来るだけ肌の露出をしない
③田んぼや沼地などやけど虫が好む場所に近寄らない
<屋内の場合>
①窓を開けるときには網戸をしっかりしめる
②室内ようの防虫スプレーを利用する
③光に集まってくるので、窓から光が漏れないようにカーテンなどで覆う
<やけど虫に遭遇したら>
①むやみに触らない
②死骸にも毒があるので、取り除く場合にはティッシュなどを使って素手では触らない
③虫に触ってしまったら、すぐに手を洗う
やけど虫による症状は、少しそれ用の対策をすることだけで未然に防ぐことが出来ます。
少しづつピーク時期は越えて来ると思いますが、まだまだ油断しているといつ被害に遭うか分かりませんので、出現情報にアンテナを立てて用心をして下さいね。