熱中症の症状で頭痛がする時の正しい対処法は?
みなさんは、熱中症になるとどのような症状が出るのかをご存知でしょうか?
熱中症になると様々な症状が出ますが、その中の1つの症状として頭痛があげられます。
熱中症にかかって頭痛が発症した場合、熱中症の症状が改善するまでは頭痛の症状も改善しません。
また、ただの頭痛だと思って甘く考えて、市販薬を飲んで対応する人も多いかと思いますが、この方法では根本的な解決には至りません。
熱中症が原因で起こる頭痛に対しては、正しい対処をしないと悪化してしまいます。
そこで今回は、熱中症で頭痛の症状が出た時の正しい対処法をご説明していきます。
なぜ?熱中症で頭痛が起こる理由
熱中症で頭痛が起こる理由を簡単にご説明していきます。
熱中症の頭痛の原因はすばり!!
- 体内にこもった異常な熱
- 脱水状態
この2つが原因として考えられています。
もともと、人間は自律神経の働きによって熱が産生されても、分散したり放出することで体内に余分な熱を溜めずに体温調節をしています。
暑い時期には、血管を拡張させて汗として体外に水分を出し、汗が蒸発することで体温を下げていました。
逆に寒い時期には、身震いをして血管を収縮させて体温を上げるように自動的に体温調整が出来ています。
しかし、熱中症になると一気に熱が体内にこもります。
急なスピードで熱がこもってしまうので、自律神経の体温調節機能の働きが追いつかなくなってしまう事で、体調に不調をきたします。
大量の汗を出しても、機能が不調であることや周りの環境も暑いので、なかなか汗が蒸発せずに体温も下がりません。
そして、大量の汗をかくことで体内の水分が減ってしまうために、脱水症状をきたすのです。
熱中症が起きている時は、体内ではどうにかして体内の熱を下げようとして必死に血液量をアップさせているのですが、脱水状態にもあるために血液が心臓に戻る量は少なくなってしまいます。
心臓へ戻る血液の量が少ないと体内に送られる血液も減少していくため、脳へ回る血液も減少してしまい、頭痛となって危険信号を送っているのです。
熱中症で頭痛がする時の対処法
熱中症で頭痛が起きている時の対処法ですが、普通の頭痛とは対処法が異なります。
体内にこもった熱と、脱水によって頭痛が起こっているので、いきなり鎮痛剤を飲んだりしてはいけません。
薬が効かないだけではなく、場合によっては悪化する可能性もあります。
まずは、対応としては、以下のように行ってください。
《対応》:屋内に移動出来る場合
①クーラーなどが効いた涼しい部屋へ移動する
②衣服を緩めて、仰向けに寝る
③足をクッションなどで高くする
④保冷剤や冷タオルを首の後ろ、腋下、鼠径部などにあたる
⑤経口補水液など塩分の入ったドリンクを飲む
《対応》:屋外の場合
①木の下など日陰になる場所へ移動する
②仰向けに寝れるなら寝て、無理な場合は座る
③衣服を緩める
④保冷剤や冷タオルを首の後ろ、腋下、鼠径部などにあたる
⑤経口補水液など塩分の入ったドリンクを飲む
⑥状態が落ち着いて屋内へ移動できるようなら移動する
※熱中症は急に症状が進んでいきます。
意識がもうろうとしていたり、呼吸が弱くなってたり明らかに異変がある場合には、すぐに救急車を呼びましょう。
熱中症の頭痛は長引くことが多い
熱中症は、基本的に身体を冷やしてこもった熱を体外に出して、水分をしっかり補給すれば回復します。
しかし、熱中症が元で発症した頭痛は、すぐに回復する事はありません。
数日間は、体内で起こったズレを修正するために、頭痛の症状が残ることが多いのです。
大体期間としては、2~3日程度と言われています。
しかし、個人差があるので長い場合は、1週間程度も悩まされることもあるようです。
頭痛だけが回復せずに症状がひどい場合には、病院で診察してもらうと鎮痛剤を処方されることがあります。
また、どうしても病院に行けない時には市販薬を内服しても大丈夫ですが、過剰に服薬したりすることのないようにして、出来るだけ安静にして過ごすようにしましょう。
しかし、まず大事なのは熱中症にならないように注意する事なので、暑い季節にはしっかりと熱中症対策をして下さいね。