猛暑日の定義は?いつから使い始めた言葉なの?
関東の都心部においては、5月のゴールデンウイーク辺りから年によっては10月下旬まで非常に暑い日々が続きますよね。
その中でも特に7月・8月は太陽が出ている日中だけでなく、夜中になっても暑くてエアコンなしでは寝られない日々が続きます。
そのような中で猛暑日という言葉がよく聞かれるようになりましたが、言葉の定義やいつから使い始めたものなのかをご存じでしょうか?
近年では暑い日が続くことが多く、連日テレビなどから聞かれることも多いので、いつから?と聞かれても、だいぶ昔からある言葉なのではないかと思うほどです。
しかし、意外にも猛暑日という定義が決められたのは、最近なんです。
そこで今回は、猛暑日の定義といつから使われているのかをお伝えしていきます。
猛暑日の定義
猛暑日というのは、日中の気温が35℃以上になる日のことを言います。
気温の上昇で暑さを表す天気用語がいくつかありますが、この猛暑日という言葉が現在では最も暑いときに使われる言葉になっています。
猛暑日になりやすい地域としては、沿岸部よりも内陸部や盆地などで多いと言われています。
近年、猛暑日を記録するところで有名な地名と言えば、岐阜県の多治見市や埼玉県の熊谷市などですが、こちらは猛暑日の35℃以上をはるかに超えて40℃近くにもなることも多くなっています。
もはや、猛暑日よりも上の言葉が必要になってくる程の気温の上昇が大きくなっています。
また、地球温暖化やヒートアイランド現象などによって、東京や大阪などの都市部でも気温の上昇が著しく、10年前よりも約2倍にも猛暑日が多くなっているというデータがあるようです。
どちらにしろ、今後も夏となれば猛暑日となる地域が各地に年々増えて行く可能性が高くなっています。
猛暑日という言葉はいつから使い始めたの?
猛暑日という言葉は、2007年(平成19年)の4月から気象庁で正式に使われるようになりました。
こうして考えると、意外にも最近使われ始めた言葉なんだということが分かります。
2007年以前までは、真夏日という言葉までしかありませんでした。
ちなみに真夏日は、日中の気温が30℃までのことを指しています。
30℃までというと、近年では当たり前のように連日続いてしまいます。
それどころか30℃以上、35~37℃くらいまでなら普通に気温が上がってしまうので、30℃程度では誰も驚かなくなってしまいました。
さすがに真夏日という言葉を使い続けるにしても、さらに上の気温が当たり前のように連日記録されるので、真夏日以上に暑い日の新しい言葉を模索中のだったようです。
猛暑日の言葉はマスコミからのヒント?
猛暑日という言葉以前に、酷暑日という言葉を聞いたことがありませんか?
実はこの酷暑日は、猛暑日と全く同じ意味として使われています。
先ほど、猛暑日は2007年から正式に使われるようになったとお伝えしました。
2006年以前は、日中35℃を超える地域がほとんどなく、あったとしても特定の地域だけでした。
ですので、特に猛暑日と伝える必要もありませんでした。
しかし、次第にその暑さが続くようになり、35℃を優に超える地域が多くなってきました。
多くの地域で35℃を超えるようになると、この暑さを天気予報や情報番組でメディアが報道する必要が出てきました。
そして、この暑さをより言葉で表現する為には、今までの真夏日という言葉よりインパクトがある言葉が必要ですよね。
そこで生まれたのが、酷暑日という言葉だったのです。
酷暑日という言葉を聞くだけで、なんだかすごく暑そうだとイメージが頭に浮かびます。
そんな言葉がマスコミで使い始められると、あっという間に世間では認知されるようになってきました。
そこで、気象庁としても酷暑日に似た言葉を本格的に取り入れなくてはいけないと思ったそうです。
そして、気象庁が正式に『猛暑日』と名付けて、現在使われるようになりました。
2007年以降は、マスコミも気象庁が正式に発表したことによって、酷暑日から猛暑日へと言い方を変えて伝えられるようになりました。
このまま行くと、数年後には40℃も当たり前のように超えそうな勢いですよね。
猛暑日を超える言葉が必要になる日も、そう遠くないと思うのは私だけではないと思います。
しかも、この暑さの問題は日本だけではないという事ですので、この暑さ対策を全世界で話し合う機会が設けられる事を願うばかりです。