健康診断の結果の見方で、注目すべき項目と注意すべき項目を教えます。

 学校や会社などでは、年に1回は健康診断をすると思います。
 
 結果が返って来てさらっと全体的に一度は見ると思いますが、見方や項目の意味がいまいち分からないということはありませんか?

 項目が多いから、総合判定だけ見とけばいいや!と思ってはいませんか?

 実は総合判断で大丈夫と判断されても、1つ1つの項目で見たときに基準値を上回っているものがあれば、それは注意が必要という信号です。

 1つ1つの項目にコメントがないからこそ、結果の見方を覚えておくことが大切です。

 そこで今回は、健康診断の結果の見方で特に意識して見て欲しい項目を説明させて頂きます。

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健康診断の主な項目

 健康診断で主に見て欲しいのは、血液検査の各項目です。

 血液検査で分かる事は、非常にたくさんあり、かつ重要な事が多いです。

 その中でも主に指標となる血液中の成分について、簡単に区分けして説明させて頂きます。

血液成分を判断

  • 赤血球 RBC
  • 白血球 WBC
  • 血色素 Hb
  • ヘマトクリット Ht
  • 血小板 PLT

血液中の脂質の判断

  • 総コレステロール TC
  • HDLコレステロール HDL
  • LDLコレステロール LDL
  • 中性脂肪

肝機能の判断

  • 総タンパク TP
  • アルブミン Alb
  • AST GOT
  • ALT GPT
  • γ-GTP

健康診断の結果で注目すべき項目

 健康診断の結果をもらったら、まず注目して欲しいのは、自分の結果が基準値の範囲に入っているかどうかです。

 すべての項目の基準値は、必ず自分の結果の横に記載してあります。

 隣り合わせに書いてあるので、見比べるのはとても簡単だと思います。

 基準値と自分の検査結果と見比べて、基準値の範囲内であればまず現時点では問題ありません。

 ただし、基準値の範囲内であった場合でも、注意しなくてはいけない点があります。

 それは、健康診断の結果の数値が、前回と比較して大きく変動している場合です。

 徐々に数値が基準値に近づいていて、今回はたまたまギリギリセーフという場合もあります。

 その場合は、次回の検査では基準値を超える可能性が大きいので、要注意項目と言っても良いでしょう。

 数値が大きく変動しているという事は、それだけ身体に負担がかかっているのです。

 そして、いずれ何かしらの不調がでるサインでもあります。

 不調がでる前に対策をすれば、いくらでも数値を改善することが出来ます。

 ですので、結果を見るときには、必ず前回の結果も一緒に見比べると良いでしょう。

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注意すべき項目

 項目によっては基準値を大きく上回っていたり、逆に低すぎる場合には何かしらの疾患が隠れている場合があります。

 そこで、いくつか注意しておく項目をご紹介します。

Hb、HT、RBC

 この3つが基準値より低い場合には、貧血が疑われます。

 貧血の割合は女性が圧倒的に多く、年代を問わずに多い症状です。

 女性の場合は、毎月の月経が関係していることにより貧血になる人が多いのです。

 これらの数値があまりにも低すぎる場合には、貧血の種類を調べるために3つの数値を利用して、MCV、MCH、MCHという項目を計算して詳しく調べる必要があります。

ALT(GPT)、AST(GOT)、γーGTP

 
 これらは肝機能を表すものです。

 これらが大きく上回っている場合には、アルコールの影響が大きいと言えます。

 アルコールによって肝臓に負担がかかっている状態です。

 また、アルコールを飲んでいないのに高い場合には、食事が影響されていると考えて良いでしょう。

 脂肪分の多いものなどを食べ続けると、脂肪が分解されずに肝臓に蓄積されて脂肪肝という状態になります。

 アルコールをよく飲む人や、普段の食事が不摂生だとこの数値は上がりやすいです。

 これらを放置しておくと、肝硬変や肝臓がんなどの疾患の発症率が高くなるので注意しましょう。

血糖 HbA1c

 これら2つが高い場合、糖尿病の疑いがあります。

 糖尿病は発症したら、まず完治することはありません。

 合併症なども引き起こしやすく、早めに適切な治療が必要になってきます。

 しかし、検査結果が範囲内ではあるけれど数値が高い場合には、早く対策を取れば発症を予防することが可能です。

 適切な食事、運動を心がけて規則正しい生活をしましょう。

血圧

 血圧が高いというのも、放置するのは危険です。

 高血圧の状態が続くと、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患の発症率が高くなります。

 特に加齢に伴い血圧が高くなるので、血圧が高めの人は血圧の変動を定期的にチェックすると良いでしょう。

TG、TC、HDL、LDL

 これらは、コレステロールに関係しています。

 簡単にいうと、体内に脂質がどの程度あるかということです。

 これらの数値が高値であると、心筋梗塞や動脈硬化などの危険性が高くなります。

 適切な食事や運動を心がけ疾患の予防をしましょう。

尿酸値

 最後に、尿酸値。

 個人的に一番気になる項目を最後に記載いたします。

 この数値が高いと、痛風が発症する危険性が非常に高くなります。

 生牡蠣、干物、ビール、蟹、エビ等が好きな方は要注意です。

 一度発症してしまうと食事制限等が必要になりますので、お好きなものを生涯にわたって食べ続けたい場合は、ここの数値も気になれた方が良いでしょう。

 痛風の項目でも説明させていただいていますが、発症するとかなりの痛みに苦しめられますので。

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