鼻血の止め方を間違っている子供が多すぎる!鼻のつまむ位置から、正しい止め方を教えます。
皆さんは鼻血が出たら、どのようにして鼻血を止めていますか?
子供の頃に鼻血が出たら、上を向いてみたり、鼻をつまんで首の後ろをトントンしたりすれば良いんだと教えられていませんか?
そして、自身が大人になってから子供に同じように教えていませんか?
その対処法、実は間違っていますよ!!
対処法を間違えると鼻血が止まらなくなったり、症状が悪化します。
そこで今回は、鼻血が出たときに行う正しい止血の仕方をご紹介したいと思います。
この止め方は絶対にダメ!!
- 上を向く
- 頭や首の後ろをトントン
- ティッシュペーパーを詰める
【上を向く】
鼻血が出たときに上を向くことが多いと思いますが、これはNGです。
というのも、上を向いてしまうと、鼻血が喉の奥に流れていき、気管の方へ流れていってしまうからです。
気管の方へ流れていくと咳が止まらなくなりますし、咳でさらに鼻血を悪化させます。
また、経験があるかも知れませんが、血を飲み込んでしまったりすると気持ち悪くなってしまったり、嘔吐してしまったりします。
このように、随伴症状が起こるので絶対に上を向いて鼻血を止めようとしないようにしましょう。
万が一子供が上を向いてしまって口の中が血の味がすると訴えたら、うがいをさせたり、ツバを吐き出させたりしましょう。
【頭や首の後ろをトントン】
よくやりがちなのが、鼻血が出たときに頭や首の後ろをトントン叩くことです。
しかし、実は叩いても実際に鼻血が止まることはありません。
逆に叩いた部分を痛めてしまったりするだけで、鼻血が止まることはありませんので、今後はやめましょう。
もし、未だに鼻血が出たときにこの方法をお子様に教えていたら、すぐに訂正することをお勧めいたします。
【ティッシュペーパーを詰める】
あと、多くの方がやっていることなのですが、鼻血が出たらティッシュを詰めれば良いと思っていませんか?
確かに、出血していたらティッシュを詰めたくなりますが、詰めることで逆に毛細血管を傷つけてしまう可能性が高まり、逆に鼻血が止まらない場合があります。
また、運よく鼻血が止まった場合でも、ティッシュを外した時にカサブタが外れてしまって再度出血をする可能性があるため、安易にティッシュを詰め込まないようにしましょう。
鼻血の正しい止め方
鼻血の8割以上は、キーゼルバッハという鼻の中の部位の出血です。
ということは、このキーゼルバッハの位置を抑えれば良いのです。
キーゼルバッハの位置は、鼻の開口部の近くにあります。
なかなか位置は難しいと思うので簡単に説明しますね。
鼻を外側から触っていき、骨がなく固くない部分を止血します。
止血方法
①状態を起こした状態にする
②椅子や床に座ると状態が安定する
③顔はやや下を向くようにする
④鼻の柔らかい部分(小鼻)を親指と人差し指を使用してつまむ
⑤5~10分ほど圧迫し続ける
⑥圧迫が終わったらゆっくり指を離す
※小さい子供が鼻血をだして、出血が上手く自分で出来ない場合には両親や大人の人が圧迫をしてあげてください。
ただし、子供の場合は鼻をつまむことを嫌がる場合もあるので、その際は親はしっかりと子供を抱きかかえるようにして子供から離れずに恐怖感を持たせない為にもきちんと痛くないことを説明して安心させてあげてください。
暴れる場合には無理に止血を試みるのではなく、出来るだけ下向き加減に顔をさせて、泣かせないように安静にしていましょう。
また、鼻を押さえるのが無理な場合には鼻を冷たいタオルなどで冷却すると血管が収縮され、鼻血が止まりやすくなるので試してみるのも良いでしょう。
擦り傷などした時と同じで止血をしなくても、血小板のおかげで自然に血液が凝固されるので、無理はしないようにしてください。
子供の鼻血の時は病院に行く必要があるのか?
子供は鼻の粘膜が弱かったり、鼻をいじったりすることがよくあり、鼻血を出しやすいです。
キーゼルバッハ周囲の損傷で起こる鼻血は、大体15分以内で止まります。
しかし、それ以上時間がかかったり、ダラダラ続くようだとさらに鼻の奥から出血している可能性があります。
その際には早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。