汗が止まらないのって病気?女性の汗の原因と対処法を教えます。
夏の暑い時期には、普通に生活しているだけでもどんどん汗が出てくるものですが、その汗が止まらなくて困ったという経験があるでしょうか?
気温が高くて暑いというだけで他に何も思い当たる原因がないのに、汗が止まらないなんてことになったら、何か病気なのではないかと心配になってしまいますよね。
特に一般的に女性は冷え性に悩んでいる方が多く、普段から夏でも汗をほとんどかかないのに、突然汗が止まらないなんてことが起こったら不安になることでしょう。
しかし、汗が止まらなくなる事が起こる病気とは、一体どのようなものがあるのでしょうか。
そこで、今回は女性特有の汗が止まらない原因と対処法をお伝えしていきます。
汗をかく原因
汗を多くかく原因は大きく分けて2つです。
- 病的原因
- 病的ではない原因
【病的原因】
病気が原因で汗が止まらなくなるということが、実はあります。
それは、どんな病気があるかというと、
- 甲状腺機能亢進症:バセドウ病など
- 風邪などを始めとするウイルス・細菌感染
- 悪性腫瘍・悪性リンパ腫
- 糖尿病患者におこる低血糖
- 褐色細胞腫
上記のような病気の場合、汗が止まらなくなることがあります。
【病的ではない場合】
汗が一時的なものであったり、汗以外に特に目立った症状がない場合、病気ではない違う原因が考えられます。
- 精神的な緊張によるもの
- 食べ物(特に辛いもの)によるもの
- 肥満体型によるもの
- 運動によるもの
などがあげられます。
女性特有の汗の原因
上記でも汗をかく原因をお伝えしてきましたが、これらは、女性だけでなく男性にも当てはまる症状でした。
では、女性特有のものは?どんな原因があるかということですが、下記で説明していきます。
- 出産後に起こる多汗
- 更年期による多汗
【出産後に起こる多汗】
出産前は汗なんてほとんどかかなかったのに、出産後に汗っかきになって大変だという女性の方は意外に多くいらっしゃいます。
特に、産後6ヶ月以内に起こりやすいと言われています。
これらの原因は、ホルモンのバランスが崩れることによる、自律神経の不調によるものです。
ホルモンの一時的な変化によって調節が出来ず、大量の汗となって体外へ排出されます。
産後に起こる多汗は、『産褥性多汗』とも呼ばれており、出産を経験したことがある女性なら誰でも起こりうる症状なのです。
この多汗は産後数ヶ月のみで、多くの場合は1年を過ぎれば次第に治まってくるので、特に心配する必要はないとされています。
しかし、産後1年以上たっても多汗が改善しない場合は、精神性の多汗へ移行している可能性があります。
【更年期による多汗】
更年期になると、産後同様にホルモンのバランスが崩れます。
ただ、産後と違って更年期は閉経前後であり、女性ホルモンの減少が著しく長く続きやすく、多くの人が経験しやすくなっています。
更年期に起こる多汗は、通常の多汗症とは症状がやや異なります。
通常、多汗症であれば手や足の裏などに汗をかきますが、更年期による汗は、顔や首・胸といった上半身を中心に汗をかきやすくなっています。
その理由として、更年期の場合は加齢も進んでいるので汗腺の働きが鈍くなっており、体温調整も上手くいかないことも多く、一部分に限定して汗をかくということが起こっているのです。
対処法
汗が止まらない原因を上記でお伝えしてきましたが、対処するには、まず原因をしっかり突き止めることが大切です。
特に病気の場合は早めの治療が必要な場合が多いので、自身で何も思い当たる節がない時には、早めに病院で受診するようにしましょう。
今からここでお伝えする対処法は、上記であげた女性特有の汗の症状に対するものです。
産後や更年期障害による多汗の症状に対する対応
- 衣服の工夫
- 汗はこまめに拭く
- 気にしすぎない
- 食生活に気をつける
- 病院へ行く
【衣服の工夫】
汗を吸収しやすい素材や速乾性のある下着や服を身につけたり、ゆとりのある服を着るなどすることが大切です。
汗をたくさんかいてしまうとニオイなども気になってしまうので、衣服を機能性の良い物に変えるだけで大分良くなるでしょう。
【汗はこまめに拭く】
汗が出てきたらタオルやハンカチなどで、こまめに拭くようにしましょう。
ゴシゴシ拭くと肌を痛めたり再び汗が出てきたりしてしまうので、軽く抑えるようにして優しく拭きましょう。
【気にしすぎない】
汗が止まらないと心配になってきますが、気にすると余計に汗が出てきて止まらなくなってしまいます。
また、心配しすぎてしまうとストレスが溜まってきてしまうと、精神的多汗という症状へ移行してしまうこともあるので、あまり気にしないようにしましょう。
【食生活に気をつける】
暴飲暴食をしたり、バランスの悪い食事をしていると、汗の原因だけでなく匂いなどにもつながります。
女性特有の汗の症状は、ホルモンバランスが崩れているということが要因でもあるので、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを多く含む大豆製品を多めに食べることをオススメします。
【病院へ行く】
どうしても気になる場合、病院へ行くことをお勧めします。
ホルモン不足で起こる汗の場合、ホルモンを補充して治療すると改善する場合が多いです。
ホルモン補充療法で、汗以外の症状も緩和されることがありますので、是非婦人科などを受診してみてください。
また、他に効果的な方法を発見した方がいらっしゃいましたら、是非私にも知らせて頂けると嬉しいです。