台風一過とは?正しい意味と使い方、そして気温が上昇して暑くなるのはなぜ?
夏の終わり頃から、秋の初めころになると急に天気予報の話題として大きく取り上げられるのが『台風』ですよね。
毎年日本列島に大きな被害をもたらす回数が年々増加傾向にあると感じます。
そして、台風が過ぎ去った後によく聞かれるのが、『台風一過』という言葉です。
台風が通過した後に大きく気温が上昇する現象の事です。秋になって気温が下がって肌寒くなってきたなぁ…という時期でも、気温大きく上昇する事からテレビなどでも報道される機会が増えます。
では、台風が過ぎ去ると、なぜ気温が高くなるのでしょうか?
また、台風一過という言葉をなんとなく聞いていると思いますが、正しい意味や使い方までについては詳しく知っているという方も少ないかと思います。
台風の多い日本に住んでいるからこそ、正しい意味や使い方を覚えておきたいものですよね。
そこで今回は、台風一過の意味や使い方、台風一過で起こる気温の変化についてお伝えしていきます。
台風一過の意味
正しい漢字では『台風一過』と書きますが、『台風一家』と間違えて覚えているという人も多いと聞きます。
確かに、小さい頃からテレビなどで聞いていると、不思議と台風一家という風にで覚えてしまうかもしれません。
台風一家でもなんとなく意味は通じそうですが、漢字の覚え方としては台風が通り過ぎた後と覚えれば、正しい漢字も思い出しやすいでしょう。
では、本題に戻って正しい台風一過ですが、この意味をご紹介していきましょう。
台風一過というのは、台風が通り過ぎた後の晴天や台風が無事に通り過ぎて安堵した、という意味なのです。
台風一過というのは本来良い意味で使われるものなのですが、よく勘違いされる意味として、台風中の被害や台風後に起きてしまった被害などの悪い意味で捉えてしまっている人もいるようです。
決して悪い意味の表現ではないので、正しい意味と使い方をしっかり覚えてくださいね。
台風一過の使い方
台風一過という言葉を使って、日常を表したり、その後の天候などを表す事が出来ます。
例えば、日常の会話で使う場合は以下の通りです。
- 大きな仕事を終えて台風一過のようだね
- 台風一過のおかげで気分が良いね
- 台風一過のあと急に季節が秋めいてきました‥など
日常を台風一過という言葉で表現したい場合、問題が解決したり無事に何かを終えた時の、ホットした安心感を表現するために使うというのが正しい使い方です。
なにか苦労して成功を収めたりしたことがあるとき、台風一過という言葉を使うと言葉にしっくりとした感じがでます。
また、天気で使いたい場合には以下の通りです。
- 台風一過の後の晴天
- 台風一過のような青空
- 台風一過のまぶしいような秋晴れ‥など
天気で使いたい場合には、台風が過ぎ去った後の天気のことを指しているので、使い方としてはもちろん台風が過ぎ去った直後に使うのが、正しい使い方です。
台風一過で気温が上昇する理由
台風一過では、気温が高くなって晴天となることが多いですよね。
台風の後の晴天は、なんとなく清々しい気持ちになりますが、では一体どういった理由で気温が高くなるのでしょうか。
実は、台風の後に気温が高くなるのは、台風自体に理由があるのです。
台風というのは、大きな範囲で湿った空気をまとい、雨を降らせながら移動していきます。
もちろん、雨だけでなく台風が近づくと風も強くなっていきます。
そして、この台風の風が気温上昇と大きく関係しています。
大きな風とともに、大気中のゴミ(粒子の小さいものや排気ガスなど)もキレイに排出されて行きます。
そうすると、台風の後には微妙にですが空気中の濃度に変化があり、太陽の光がいつもより地上に届きやすくなります。この影響によって各地で気温が上昇するのです。
また、台風は低気圧なのですが、高気圧から向かってくる風によって移動しています。
この時に、温かくて湿度の高い湿った太平洋高気圧を引き寄せると、台風の後は気温の上昇が認められるようになります。
近年では、地球温暖化の影響で海流の温度や流れが変化しつつあり、海の温度が高い傾向があるようです。その為に台風の発生頻度が高くなり、毎年のように台風被害が大きくなってくる傾向は今後も続くでしょう。
なので、台風一過という言葉の意味も、今は台風が過ぎ去ったあとのさわやかな暖かい日という良い意味から、台風被害の悲惨な状況という悪い意味に変化してくるかもしれませんね。