天然痘とは、どのような症状ででのように感染するのか?調べてみました。

 最近、新聞紙上で急に話題に上がってきた『天然痘』という病気をご存じでしょうか?

 ここ数十年聞かないどころか、すでに過去のものとなっているはずの病気なのですが、天然痘とは数十年前に世界的に大流行した感染症なのです。

 この感染症の症状は、初期は風邪のような状態ですが数日で全身に発疹が広がり、患者が1人いれば、その後何人も大規模に症状が感染していく恐ろしい病気なのです。

 では、それほど脅威的な天然痘とはどのように感染が起こり、具体的な症状はどのようなもので経過していくのでしょうか。

 今回は、天然痘とはどのような症状の感染症なのかお伝えしていきます。

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天然痘とは?

 天然痘というのは、感染症の1種です。

 天然痘は、大昔紀元前も前から猛威を振うウイルス感染として恐れられていました。

 誰か1人でも感染すると、次々に感染を広げてしまい、死亡率も高い病気です。

 また、万が一症状が治癒した場合でも、身体中のあちこちに痕が残り見てるのも耐えがたいぐらいの状態になってしまうため、とても脅威的なウイルスであると言われてきました。

 しかし、時代が進むとともに、そのような天然痘も予防するためのワクチンが開発されて、ワクチンの効果もあって患者数は激減していきました。

 1960年代にWHO(世界保健機関)がワクチン接種を全世界に進めていった結果、1980年に完全に世界から患者がいなくなったことを受け、WHOによる天然痘根絶が宣言されました。

 天然痘根絶宣言があってから、アメリカでは1972年、日本では1976年に天然痘の定期の予防接種が終了となりました。

天然痘による感染と症状

 天然痘は、天然痘ウイルスというポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のウイルスの一種です。

 このウイルスに感染した患者が、くしゃみや咳などをしたときの飛沫や唾液が他の人にかかり感染する飛沫感染で感染します。

 天然痘は、潜伏期間が10日~2週間程度と長いのが特徴的です。

症状

初期段階

  • 38℃以上の急な高熱
  • 頭痛
  • 悪寒
  • 関節痛
  • 背部痛・腰痛

 など、上記のように風邪に似たような症状が出現します。

 その後2~3日経つと、全身に特徴的な発疹が広がります。

 発疹はできはじめは平らな感じですが、時間の経過ともに水疱を形成しブクッと膨れあがり、膿を持つようになります。

 膿が出来るのは大体発疹出現後2週間程度で、その後は3~4週間後には黒くかさぶたのようになり、最終的には皮膚と一緒に落屑します。

 かさぶたが取れてから、取れたところの皮膚は薄くなり正常の状態に戻るため働きますが、実際には元の皮膚の状態に回復するまでには時間がかかってしまい、戻らず痕になってしまうことも多いのが天然痘の特徴です。

 痕が残ってしまうと、一生治ることはないと言われていて、見た目にも問題が生じてきます。

 また、かさぶたが出来上がるころには、だいぶ天然痘の感染力も落ちてきているころではありますが、かさぶたが落ちたときにそのかさぶたに触れてしまうと危険です。

 かさぶたの中には、たくさんの天然痘のウイルスが付着しているため、患者もそうですが周囲の人も接触しないようにする必要があります。

 しかし、残念ながらそれにも限界があり、かさぶたの範囲が全身的に広がっているので、量が多くて知らない間に感染者を増やしていたというのが、昔では当たり前の光景だったようです。

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天然痘を予防するには?

 では、実際に天然痘を予防しようとしても、現段階で私たちが行うことは困難な状況です。

 というのも冒頭でも説明しましたが、天然痘自体が現在では、世界各国を探しても1人も患者はいません。

 何十年と患者もいませんので、現在では極めて感染するリスクは低いのです。

 天然痘ウイルスは根絶されているものと考えられていて、唯一あるとしたら、研究用としてアメリカやロシアが厳重な管理の下で保持しているもので、安易に取り出すことの出来ないように危機管理対策もしっかりしているようです。

 ですので、これらウイルスが悪用されない限りは、安全であるとも言えますし現段階では何も予防する方法はないのです。

 その天然痘ウイルスが、悪意を持った形で使われる可能性があると先日の国会答弁で話をした国会議員の方がいます。

 ワクチンは現在ありませんので軍事利用目的で使用された場合には、非常に危険な状態になる可能性があるので、そのような事態にならない事を祈るばかりです。

 
 

 
  

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